鈴木 純 自己紹介へ

必要なスペースで間取りを決める「ダイニング」

注文住宅の場合は間取りを自由に決めることができますが、部屋のサイズなどはどのようにして決めれば良いでしょうか。
何も考えずに広さだけ「〇〇帖」の部屋にしようと決めて間取りを作ってしまうと、完成して家具を入れようとした際に失敗したと後悔することにもなりかねません。

余裕を持って広い部屋にすれば問題ないかもしれませんが、大概の場合制限があります。
決められたスペースの中に無駄なく部屋を配置してプランニングする必要があります。

そのためには生活する上での必要最小限のスペースを知っておきましょう。

今回はダイニングの必要最小限スペースについて見ていきましょう。

ダイニングに必要なスペース

今はダイニングルームが独立したような間取りはあまり見かけません。
リビングとダイニングとキッチンが一つの空間に収まった間取り(LDK)がほとんどです。

ダイニングスペースにはダイニングテーブルと椅子が必要ですし、リビングスペースにはソファやテーブルなどを置いたりすると思います。
家具を色々と置く必要があるので、適当なサイズの部屋にしてしまうと置けなかったり人が通れなくなってしまったりすることも。

例えば図のような間取りにしたいと考えた場合に、ダイニングスペースは最低限どれくらいのサイズが必要でしょうか。
この図の間取りの場合、縦方向は余裕がありそうですが、横方向はそれほど余裕がありません。
ダイニングの横方向の長さはどれくらいを想定して考えれば良いでしょうか。

  1. システムキッチンからダイニングテーブルまでの距離
  2. ダイニングテーブルの幅
  3. ダイニングテーブルからソファまでの距離

この3つを決めれば良いわけです。

今使っているダイニングセットを新しい家でも使う場合はテーブルのサイズは分かりますよね。
新しく買い換える場合は、間取り決めの際にある程度購入する家具を決めておくと良いですね。

ダイニングテーブルは何人掛けかによって様々な「幅」のものがありますが、「奥行き」は80cm以上の物が多いですね。
これより小さいと向かい合って皆で食事をする際にちょっと窮屈になります。

知っておいて欲しい最低限の広さ

まず、椅子に座ったり立ち上がったりするときは椅子を少し引きますよね。
これに必要な最低限のスペースが約60cm。
座っている後ろを人が通れなくてもいい場合は、テーブルから最低限これくらいのスペースを目安に考えてみてください。

座っている後ろを人が通れたほうが良い場合はもう少しスペースが必要になります。
人が通るのに必要な幅は約60cm。
普通の体型の方であれば問題ない幅です。
椅子に座っているには40〜50cmスペースが必要なので、合わせて100cmほどのスペースが最低限必要になります。

上の図だと、ダイニングテーブルとソファの間は100cm以上必要と言うわけです。
キッチン側は人が通れなくてもいいので60cmにして、リビングを少しでも広くしても良いですね。

まとめ

人が通るための最低限の幅は60cm。
椅子を引いて座ったり立ち上がったりするための最低限のスペースも60cm。
ということでダイニングテーブルの周りは60cm以上スペースがあれば最低限OKですが、人の動線も必ずシミュレーションして考えましょう。
人が通れないと不便なところは1mスペースを確保するようにしてプランを作れば大丈夫です。